日本は「移民国家ではない」のか？政府が作った“抜け道政策”の実態

：建前と現実のズレ

日本政府は長らく「日本は移民国家ではない」と強調してきました。
しかし街中を見れば、外国人留学生・技能実習生・生活者が急増し、すでに「移民国家ではない」という建前と矛盾しているように見えます。
では、なぜこんな状況になったのか？――政府の“抜け道”を追いました。

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外国人の急増

2024年末時点で日本の外国人住民は 約376.9万人（全人口の約3.0％） に達しています[^1]。

2024年の純移動者（転入超過）は 約34万人。増加のペースは過去最大級です[^2]。

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外国人労働者の拡大

2008年に約50万人だった外国人労働者は、2024年には 230万人超 に急増[^3]。

特定技能ビザでは2024年10月時点で 231万人以上[^4]。

技能実習制度（TITP）を通じても、建設・介護・製造業などで数十万人が就労中です。[^5]

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政府が利用する“抜け道”制度

技能実習制度（TITP）

名目は「国際貢献」ですが、実態は人手不足補填。低賃金・長時間労働の報告が多く、「現代の奴隷制度」との批判もあります[^6]。

特定技能制度（SSW）

2019年導入。中〜低スキル分野に広く門戸を開き、実質的に“移民受け入れ”の役割を果たしています[^7]。

留学生・高技能人材ルート

OECDの報告によれば、日本は高技能人材・留学生・技能実習生といった多層的な仕組みを組み合わせて“間接的な移民政策”を展開しています[^8]。

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背景にあるもの

人口減少・少子高齢化 による労働力不足が最大の要因。医療・建設・介護など幅広い業種で人材確保が困難になっています[^9]。

浜松市などでは「移民国家ではない」と言いながら、外国人の定住を積極的に進めています[^10]。

しかし「文化的均質性」や民族主義の影響で、外国人を“仮滞在者”として扱う傾向が強く、統合は遅れています[^11]。

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政府の最新動き

2025年8月、政府報告で「外国人住民に上限を設けるべきか」という議論が提示されました[^12]。

地方都市では受け入れを歓迎する一方、極右勢力は反発を強めており、社会の分断が進む懸念があります[^13]。

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結論：「建前」と「現実」の乖離

日本は公式には「移民国家ではない」と言い続けています。
しかし、技能実習・特定技能・留学制度という“抜け道”を通じ、実態としては移民受け入れを進めてきました。

政府が今後「上限」を議論する中で、日本社会が本当に選ぶべき進路はどこなのか――私たち一人ひとりが問われています。

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出典

[^1]: Wikipedia「Immigration to Japan」
[^2]: Wikipedia「Demographics of Japan」
[^3]: Japan Forward「Immigration in Japan」, AMRO「Strengthening Japan’s Workforce」
[^4]: Japan Forward「Immigration in Japan」
[^5]: Nippon.com「Japan’s Technical Intern Training Program」, Wikipedia「Technical Intern Training Program」
[^6]: Wikipedia「Technical Intern Training Program」
[^7]: Nippon.com「Japan’s Specified Skilled Worker Program」, Japan Times 2024年9月記事
[^8]: OECD「Recruiting Immigrant Workers: Japan 2024」
[^9]: AMRO「Strengthening Japan’s Workforce」, OECD報告書, Financial Times 2024年記事
[^10]: Financial Times「Hamamatsu’s approach to immigration」
[^11]: Le Monde 2024年6月記事, East Asia Forum 2024年6月記事
[^12]: Reuters 2025年8月29日記事
[^13]: The Times 2025年記事, Financial Times

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